訪問看護師ってどんな仕事？病棟との違いや向いている人の特徴

「そろそろ転職を考えている」という看護師さんの中には、訪問看護に興味がある方もいるでしょう。「もう少し自分の時間がほしい」「夜勤がきつい」という方は、訪問看護師の働き方が合っているかもしれません。ここでは、訪問看護師の働き方の特徴やメリット・デメリット、向いている人について詳しく解説します。

1.訪問看護とは？病棟との違い

訪問看護とは、利用者さんのご自宅に伺って看護ケアを提供するサービスです。看護師は訪問看護事業所に所属をし、利用者さんのご自宅へ訪問します。病棟看護師の場合は1日に多くの患者さんのケアを行いますが、訪問看護師の場合は4〜5件の訪問が一般的です。また、利用者さんそれぞれのご自宅へ訪問するため、1対1の手厚いケアが叶うのも訪問看護ならではといえるでしょう。訪問看護師が行うのはバイタルのチェックや、食事介助、褥そうのケアなどです。

2.訪問看護師の働き方の特徴

2-1.日勤がメイン

訪問看護は日勤のみで働ける事業所が多く、「夜勤がきつい」という看護師さんも働きやすい環境です。中には24時間訪問に対応しているところや夜間はオンコールとしている事業所もあるため、日勤のみで働きたい方は事前によく確認をしておきましょう。

2-2.短時間の勤務や直行直帰もOK

事業所によっては、「1日数時間〜OK」としているところや直行直帰を可能としているところもあり、柔軟な働き方ができるのが特徴です。

2-3.訪問件数に応じてインセンティブがつくことも

訪問看護の場合、訪問件数に応じてインセンティブが支給されるところも珍しくありません。たくさん訪問をしてガッツリ稼ぎたい人にも訪問看護はおすすめです。

3.訪問看護師の1日のスケジュール例

9:00　 訪問看護事業所に出勤し、訪問の準備
9:30　 訪問に出発。午前中は、1〜2件程度のご自宅を訪問します
12:00　お昼休憩
13:00　午後の訪問に出発。午後は2〜3件程度のご自宅を訪問します
17:00　事業所に戻って記録を行ったり、会議を行ったりします
18:00　仕事が終わり次第、順次帰宅

4.訪問看護師として働くメリット

●地域医療に貢献できる
●1対1で患者さんとじっくり関われる
●キャリアを絶たずに看護師として働ける

昨今、ニーズの高まっている在宅医療へ貢献ができるのは、訪問看護師のメリットです。地域に根ざして看護ケアを提供したいという看護師さんにとって、やりがいの大きい仕事でしょう。 また、自身のライフスタイルに合わせた働き方が選択しやすいため、ライフステージに変化があっても、無理なく看護師として働き続けられます。

5.訪問看護師として働くデメリット

●判断力・スキルが求められる
●最新の医療技術に触れる機会が少ない
●本人・ご家族との接し方に苦戦しがち

訪問看護では基本的に1人でケアを行うため、判断力や一定のスキルが求められますが、病棟経験があればまず問題はないでしょう。最新の医療機器や看護技術を吸収したい方にとっては少し物足りないかもしれませんが、救急や急性期の現場から離れたいという方にとっては働きやすいでしょう。 なお、利用者さんのご自宅には当然、利用者さんのルールがあり、「良かれと思ったことなのに怒らせてしまった」ということも。利用者さんとじっくり関われる分、コミュニケーションの難しさに苦労する場面も少なくないのが現実です。

6.訪問看護師に向いている人は？

6-1.自発的に工夫しながら働きたい人

病院とは違った環境で自ら主体的に動きたいという方にとって、訪問看護はやりがいのある仕事でしょう。訪問看護師がケアを行うのは利用者さんのご自宅であり、当然病院と比べると医療設備が整っていません。例えば、点滴スタンドを使いたいと思っても借りられないこともあり、その場合はフックやハンガーを使って工夫をします。自ら考えることに楽しさを感じられる人におすすめの職業です。

6-2.一人ひとりの患者さんに向き合いたい人

一人ひとりの患者さんにじっくり向き合いたいという人も、訪問看護師に向いているでしょう。ご自宅に1人で訪問するハードルは高いかもしれませんが、1対1でのやりとりのため利用者さんとの信頼関係が築きやすくなります。「あなたが来てくれることが楽しみ」という言葉をかけてもらえることもあり、その際のやりがいはひとしおです。

6-3.ライフワークバランスを整えたい人

フレキシブルな働き方ができる訪問看護では、もちろんプライベートを重視した働き方も十分可能です。事業所によっては週に数回、数時間〜という働き方も相談可能なので、子育てや介護との両立も叶えられます。

まとめ

「看護師の仕事は好きだけどプライベートの時間も大切にしたい」「これまでの看護師経験を生かして挑戦してみたい」という方は、転職先として訪問看護を検討してみてもいいかもしれません！
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