産業看護師・産業保健師とは?仕事内容や給与について解説
2023/08/02
産業保健師・産業看護師の仕事に興味はあっても、なり方や仕事内容をくわしく知らないという方もいるでしょう。病院と違い夜勤がない、土日が休みなどのメリットがあり、プライベートを大切にしながら働ける職種として人気です。
この記事では、産業保健師・産業看護師の概要や仕事内容、給与について解説します。転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
産業看護師・産業保健師とは
産業保健師・産業看護師とは、企業で産業保健業務を行う保健師・看護師のことで、主に企業内の医務室や保健室などで勤務します。従業員の疾病や怪我、メンタルヘルスの不調を予防し、心身ともに健康に、安全に働けるようサポートするのが役割です。厚生労働省「THP指針の解説」では、労働者の健康管理を行うと、事業者に以下のようなメリットがあると示しています。
- ・労働産生産性の向上
- ・労働災害件数 や休業日数の減少
- ・メンタルヘルスの改善
従業員の健康を保持・増進し、健康リスクを低下させる予防的な取り組みに注目が集まっており、産業看護師・産業保健師は今後ますます活躍が期待できるでしょう。
産業看護師、産業保健師になるには?
産業看護師・産業保健師になるために必要な資格と求められる経験・スキル
産業保健の仕事は「保健師の資格が必要」というイメージを持つ方が多いと思いますが、看護師の資格だけでも産業看護職として活躍できます。ただし、病院での看護とは異なる分野になるため、産業保健に関する知識・スキルの習得が必要です。病院は「治療」を行う場ですが、産業保健分野は「予防」のための仕事がメインです。なかでも、健康相談・指導やメンタルヘルスケアは、従業員の心身の不調を未然に防ぐために非常に重要とされており、専門的な知識・スキルが求められるため臨床経験だけでは十分には対応できないでしょう。
しかし、臨床経験を活かせないというわけではなく、例えば従業員への健康相談・指導では臨床で培ってきたコミュニケーションスキルが役立ちます。産業医や他部署との連携においても、病院で多職種と協働し、患者さんをケアしてきた経験が活きてくるでしょう。
産業看護師、産業保健師の仕事内容
健康診断
疾病の予防・早期発見を目的として、定期的に健康診断を行い、従業員の健康状態をチェックするのも重要な仕事のひとつです。産業保健師・産業看護師は、健康診断の企画から実施まで一連の業務を担います。結果が出たらデータを管理・分析し、必要であれば産業医と連携して面談や保健指導を実施します。
健康に関する相談・指導
疾病を予防するために、従業員の健康に関する相談に応じ、指導を行います。生活習慣の改善やメンタルヘルス改善のためのカウンセリングなどが主な内容です。また、個別指導だけでなく、集団指導も行います。セクハラやモラハラなどのハラスメント対策などについての研修を行うことも。喫煙や飲酒、運動不足などの生活習慣に関することや、セクハラやモラハラ対策など、内容は多岐にわたります。
怪我や病気の対応
企業に勤める産業看護師・産業保健師も、従業員の怪我や病気の対応を行うことがあります。応急処置を行い、状態によっては医療機関を受診するべきか、救急車を呼ぶべきかの判断もしなければなりません。万が一の時に、迅速に対応できる判断力を求められます。工場がある企業では、労働上の災害が発生することも考えられます。怪我をした時の対応も重要ですが、未然に事故を防ぐことも非常に重要です。勤務体制や労働環境などをチェックし、必要であれば従業員が安全に働けるよう改善を行うのも、産業看護師・産業保健師の仕事です。
産業看護師、産業保健師の給与水準
産業看護職の年収は、平均300万〜500万前後です。また厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、看護師全体の平均年収は508万1300円となっており、夜勤や土日の出勤がある病院などで働く看護師と比べた場合、産業看護師・産業保健師は仕事と収入のバランスがとれているといえるでしょう。
まとめ
産業看護師・産業保健師は企業の健康管理を担う仕事です。また夜勤がないため体力的に負担が少なく、基本的に土日休みのためプライベートや家庭とのバランスを大切にした働き方ができるため大変人気です。そのため求人倍率は高くなりますが、産業保健に関する知識・スキルを身に付ければ、活躍することができるでしょう。
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