助産師になるには?採用や志望動機、給与水準について徹底解説!
2023/08/01
看護師で「助産師」という職業に興味を持っている方も多いでしょう。助産師は、命の誕生の瞬間に立ち会えて貴重な時間を共有できるやりがいのある仕事です。しかし、具体的にどのような過程を経て助産師になるのか、採用や給与はどうなのか気になっている方も多いでしょう。この記事では「助産師のなり方や志望動機、給与について」詳しく解説します。助産師という職業を詳しく知り、将来のキャリアの参考にして下さい。
助産師とは
助産師とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じょく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいいます。助産師は、助産師国家試験に合格し厚生労働大臣の免許を受ける必要がある国家資格です。令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況によると日本における助産師は、37,940人在籍しており、医療機関や助産院などで活躍しています。助産師の主な仕事内容は、周産期医療の全てに関わる以下の3つです。
- 1.産前 妊婦の食習慣や運動、陣痛の周期と産前から出産までの基礎知識を指導し、妊婦の不安を軽減する
- 2.分娩介助 産婦人科医とお産を直接介助する助産師、赤ちゃんを受け取る助産師の3名で出産の分娩対応 母体の状態を把握し、医師に処置を促してお産の進行を調整
- 3.産後 入院中の妊婦の体調管理と母乳指導、乳児指導、退院後の生活と育児の指導
保健師助産師看護師法(◆昭和23年07月30日法律第203号)
令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況
助産師になる方法と採用について
助産師になるには、以下の課程をふまえて助産師国家試験に合格する必要があります。
- 1.専門卒の看護師は1年またはそれ以上の期間、助産師養成課程へ行く(大学の卒業者は大学院や大学専攻科) 助産師養成コースを設置する看護師養成大学や4年制専門学校では、卒業時に看護師と助産師の両方の国家試験受験が可能
- 2.助産師国家試験に合格
- 3.就職活動を行い、インターンや病院見学に参加
- 4.医療機関や産院の採用試験、面接に合格
- 5.医療機関に就職
2022年4月時点で助産師課程をもつ大学は、国立が21大学、公立が16大学、私立が45大学の合計82大学と現在も増加傾向です。助産師の採用は、地域差が大きく、地方では採用が少ないことも多いでしょう。募集を明記していない医療機関もあるので、直接問い合わせる必要があります。基本的には、3年以上の実務経験と100件程度の分娩介助経験があると希望先の医療機関に内定しやすいです。
助産師の志望動機は具体的にどう書けば良いの?
助産師の志望動機は以下の4つのポイントに注意して書きましょう。
- 1.なぜ助産師になりたいか具体的にする
- 2.助産師の適正・自己アピールをもつ(忍耐力やコミュニケーションスキル、協調性など)
- 3.応募先を選んだ理由を具体的にする(理念に共感した、実習やインターンのエピソードがきっかけ、キャリア支援体制)
- 4.応募先や地域にどう貢献するか
助産師の志望動機は、出産体験、助産師への憧れ、看護師からのキャリアアップなどがあります。
以下は、志望動機の例文です。
私は、安全で健康的な産前産後を支援できる助産師になりたいと考えています。
助産師を目指すきっかけは、癌を患っていた母が私を出産したことです。私は低出生体重児として生まれ、母も容態が悪い状況でした。助産師の方が親身に寄り添ったケアにより私は大きな持病もなく育ち、母も元気に過ごせています。今の私と母があるのは助産師の方のサポートがあったからだと心から感謝しています。
貴院は、分娩件数が豊富で難産症例にも対応している地域の周産期医療を支える医療機関であり、理念に共感いたしました。私は10年間婦人科に勤めており、さらに専門性の高い周産期医療を学びたいと考えています。貴院に務めることで、出産を迎える妊婦と家族を支える助産師になり、地域に貢献したいと思い志望いたしました。
助産師の給与水準
厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査結果の概況」によると、助産師の平均給料は、月給が各種手当て込みで38,8万円、賞与・ボーナスの平均は88,8万円、年収にすると554万程度です。短時間勤務の場合の時給の平均は2,018円と、一般的な看護師パート勤務の仕事より高い水準となっています。一般の看護師の現金給与額は34万4,300円であり、比較してみると助産師の給与水準はかなり高いことが分かります。助産師は全国で人員が不足しており、出産を担う責任の重さや過酷なオンコール体制をとっている医療機関も多いため、妥当な報酬といえます。また、この金額は職場や有資格歴や経験年数により変わるので、応募先の求人票を確認しましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は、助産師について解説しました。助産師は、看護師からキャリアアップする人が多く、妊産婦の産前産後を支える専門職です。特に分娩介助は、新しい命の誕生に関われる特別な業務であり、やりがいを感じられます。地域の母子医療を支える職種として、さらなる活躍が期待されるでしょう。今回助産の仕事を魅力的に感じた方は、一度目指すのも良いかもしれません。クラッチナースは転職やキャリアに悩む看護師の方へ寄り添った支援をしています。まずは気軽に、クラッチナースへ相談してみてはいかがでしょうか。
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