精神科訪問看護師って何するの?仕事内容や資格について知りたい方必見
2023/08/01
精神科訪問看護師は、一般的な訪問看護師と比較すると認知度が低い分野になっています。そのため、実際の仕事内容や一般的な訪問看護師との違いを知りたいと思う方もいるのではないでしょうか。この記事では、精神科訪問看護師の仕事内容や資格について書いているので興味がある方はぜひ最後まで読んでください。
目次
精神科訪問看護とは?
精神訪問看護とは、精神疾患を持っている方の自宅や施設に看護師が訪問して看護ケアを提供するサービスです。看護師以外にも、利用者さんの状態に合わせて精神保健福祉士や作業療法士などの多職種が訪問することがあります。
対象者は?
精神科や心療内科に通院している方が対象となります。うつ病や統合失調症の方の利用が多いですが、はっきりとした診断名がなくても睡眠障害やうつ状態が続いていれば利用対象になることもあります。
精神科訪問看護の看護師の仕事内容とは?
バイタルサイン測定など通常の訪問看護と同じこともしますが、精神科訪問看護特有の仕事内容について詳しく説明していきます。
服薬管理
通常の訪問看護でも服薬管理はしますが、精神科では特に重要な仕事となります。なぜなら、服薬状況がそのまま精神状況に影響しやすくなっているからです。特に精神疾患を患っている方は症状が良くなったからと自己中断する方など服薬管理が苦手な方が多いです。そのため、利用者様と相談しながら内服管理を行ったり毎日内服ができているか確認したりします。
精神状態の観察
精神状態の把握のためには利用者さんとのコミュニケーションだけでなく、ご家族のからの話や自宅の状況から精神状態を把握していきます。少しの変化に気づいたり利用者様の本音を引き出したりするためには、日ごろから利用者さんの話を傾聴しながらコミュニケーションをとることで信頼関係を築きます。そして、悪化の早期発見や対応をすることが大切な仕事となります。
対人関係や日常生活の支援
症状が悪化すると、生活リズムを崩しセルフケア不足の状態になることがあります。利用者さんの症状や性格に合わせて、清潔ケアや排せつ援助などを行っていきます。また、家族関係や対人関係に困難を感じている利用者さんも多いです。そのため、対人関係の維持や構築のための助言や指導を行うこともあります。
主治医や多職種との連携
主治医や保健師、セラピストなど様々な職種と連携してチームとして利用者様に関わっていきます。また、地域の相談窓口や福祉サービスなど社会資源をうまく活用できるように調整することもあります。
精神科訪問看護指示書とは?
訪問看護を行うには、主治医からの訪問看護師指示書が必要です。 訪問看護指示書には以下の種類があります。
①訪問看護指示書:訪問看護業務の承諾、そして指示を示す書類。最大期間は6か月。
②特別訪問看護指示書:退院直後や症状が悪化した際に主治医に頻回な訪問が必要と判断された場合に交付される書類。最大期間は14日間。
③在宅患者訪問点滴注射指示書:週三回以上の点滴が必要となった場合に医師が交付する書類。最大期間は7日間。月に何度でも交付可能。
④精神科訪問看護指示書:精神科訪問看護業務の承諾、そして指示を示す書類。すべての医師が交付できるわけではなく、精神科担当医に限り交付可能。①と併せての交付は不可。
⑤精神科特別訪問看護指示書:②と同じ内容のもので、症状が悪化した際に頻回な訪問が必要とされた場合に交付される書類。 (最大期間とは、主治医が訪問看護期間を指示できる期間のことです。期間を過ぎると再度指示書を発行してもらう必要があります。)
精神科訪問看護師になるためには資格はいる?
精神科訪問看護師として働く方の中には、精神科病棟や訪問看護が未経験だった方もいます。しかし、事業所によっては精神科1年以上の経験を応募条件にしているところもあります。なぜなら、診療報酬を得るためには、訪問する看護師は「精神疾患を有する者への看護について相当の経験を有する」という条件が設けられているからです。 具体的には下記のような内容になっています。
◎精神疾患を有する者に対する訪問看護の経験を1年以上有する者
◎精神保健福祉センター又は保健所等における精神保健に関する業務の経験を1年以上有する者
◎国、都道府県又は医療関係団体等が主催する精神科訪問看護に関する研修を修了している者
これだけ読むと、「精神科の経験ないし働けないな」と思う方もいるかもしれませんが、精神科未経験の方は精神科訪問看護基本療養算定要件研修を受けることで精神科訪問看護師として働くことができます。
精神科訪問看護基本療養算定要件研修
精神疾患を有する者に対する訪問看護に必要な知識、技術を習得するための研修です。 精神科疾患について理解を深めるだけでなく、多職種との連携の必要性を学ぶことができます。また、精神疾患を有する者の状況に応じて適切な看護サービス提供ができるよう実践能力を高めることを目的としています。全国各地で研修が行われており、研修時間は20時間ほどとなっています。
まとめ
最後まで読んでくださりありがとうございました。精神科訪問看護師の印象は変わりましたか? 精神科訪問看護は今後需要が増えてくる分野となっています。そして、利用者様の生活を支援し寄り添うことができる環境となっているためやりがいがある仕事です。 この記事を読んで、精神科訪問看護師として働きたいけど転職の進め方が分からない、自分に向いているか分からないといった方はぜひクラッチナースに相談してみてください。 看護師求人サイトの「クラッチナース」では、看護師業界に精通したキャリアアドバイザーによる無料転職サポートも提供しています。特に、未経験の分野に転職を考えると不安が大きいと思いますが、クラッチナースでは未経験転職も可能な職場を探してくれたり、履歴書の添削・面接対策までしてくれます。まずは気軽に相談してくださいね。
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